シャコの三杯酢・乙島ジャクの天ぷら・煮つけ

シャコの三杯酢・乙島ジャクの天ぷら・煮つけ


シャコの三杯酢・乙島ジャクの天ぷら・煮つけ  シャコは海の産物なのに蝦蛄と、虫へんの字が便われています。その昔、笠岡あたりで膳の上に出されたシャコを初めて見た人が「なんじやこの虫は、この辺りでは虫を食べてるんかな」と、気味悪がったが、奨められるままに食べてみると大変おいしいので、その後は季節はずれにも「シャコはないか、シャコはないか」と尋ねたという話が伝えられています。
 蒸し上げたシャコをザルに盛り、殻をむしりとって三杯酢かそのままで食べます。地元ではシャコを真水でしめるといいますが、これは生きたシャコを真水につけると驚いて体を縮めるので、身がしまっておいしくなるというわけです。
 シャコに姿が似ているものに、アナシャコ科の乙島ジャクがあります。潮のひいた干潟の表面にプツプツ少さな穴が開くので、この穴の上の砂土を、ジョレンという鍬で削り取って、穴の中に友釣り用のシャクを入れて釣り上げます。
 麦の穂が出るころ、干潟で乙島ジャクとりが始まります。非常に美味で色も鮮やかなところから珍重され、

   嫁ごもらや−乙島からもらえ
   婿に持ってくるシャクのすし

という俗謡があるほどです。
むき身をちらしずしに使ったりカレーライスの上にのせたりして食べます。地元では乙島ジャクを「アナジャク」、シャコは「アラシャコ」と呼びます。