ベカの木の芽あえ・煮付け
ベカはベイカのことで、ベイカは「児島湾の名産なり」と書物に記されているように、昔からこのあたりの海辺に住む人々の食卓をにぎわせてきました。一部の地方ではベイカを「チイチイイカ」と呼ぷところもあります。夕方には岸の方へ集まって来ます。光を好む性質があるため、浜辺から電灯などの明るいものを海の方へ向け、ベイカが寄ってきたところを四ツ手網ですくってとります。夏には浅瀬に入って綱や手ですくうのも楽しいものです。 やはり六〜七月ごろ、ベイカといっしょにとれる「ミミイカ」は丸い頭で、横に人の耳に似たヒレがついています。土地の人は、「チコベカ」とも呼ぴます。これは珍味中の珍味なのですが、漁師の一綱に一匹ともいわれ、めったに一般の市場で見かけることはありません。 ベイカやチコベカの煮つけや木の芽あえ、辛子味暗あえは、海辺ならではの味で、辛党の人には、こたえられない酒の友となっています。 |